今からちょうど1ヶ月前の5月15日。ブラッキーの左眼に穴が開いてしまいました。
朝からなんとなく様子がおかしく、何度も瞬きをしては目蓋をシバシバさせていたので、ゴミや雑菌などが入って炎症を起しているのかなぁーと思いつつ経過をみていたところ、しだいに眼の周りが腫れあがって真っ赤な状態に。そしてお昼を過ぎた頃には目蓋を開けられなくなってしまったのです。
急遽、午後の仕事を抜け出して橋本先生に診てもらったところ、角膜に穴が開いているとのこと。原因は老齢性による栄養不足だろうと。つまり、老化によって眼の毛細血管まで栄養が行き届かず穴が開いたのだろうとのことでした。
そして、それからパピテインとロメワンという2種類の点眼薬を毎日投与するものの、黄色い膿はとまらず、眼の中央が日増しに白く濁っていくばかり。あらためて再び病院に駆け込んだところ橋本先生はお休みで、一緒にブラッキーを担当してくださっている重山先生が診てくださいました。(重山先生は眼が専門)
重山先生によると、ブラッキー自身の治癒力が弱っていることから今点眼している薬が効かないのだろうと。そこで、トプラシンという点眼薬を1種類増やして、さらにブラッキーの血液から血清を採取して、それら4種類を点眼していくことに。
なんとか元のキレイな瞳に戻してやりたい、体を動かせないブラッキーからこれ以上自由を奪わないでくれ!と心の中で叫びながら、毎日2時間おきに4種類を点眼する日々。
血清は治癒力をサポートするまさにナチュラルドラッグで、添加物や保存料はいっさい入っていないので、要冷蔵保存。1.5~3ccの量を3~4日程度で使い切ることが鉄則。各点眼薬は続けざまに投与しては意味がなく、薬が浸透するまで最低でも5分かかるそうで、キッチンタイマーで5分をセットしながら、ピッピッピッと音が鳴ると次の点眼へと進みつつ、そんなこんなで4種類を投与し続けたのです。(順番はランダムでも良いと聞いていたのですが、どれを挿したかわからなくなるので、冷蔵庫に手づくりの点眼メモを貼っておきました)
それから毎週預かっていただくメンテ&定期健診で経過観察していただいたところ、ゆっくりではあるけど少しずつ良くなっているとのこと。
「白目から眼の中央に向かって毛細血管が伸びてるのが分かりますか?これ、治そう治そうと細胞ががんばっている姿なんです」先生がそう教えてくれたとき、ブラッキー自身ががんばっているんだ、生きようとしてるんだと胸が熱くなってしまいました。
そして、現在、眼帯をしたブラッキー。先週6月14日から目蓋を閉じたままにして、目蓋の裏の細胞にも応援してもらって、さらに治癒力を高めようという作戦です。
上下の目蓋を糸で縫って細いプラスチックの筒で眼を閉じた状態をキープ。点眼薬は血清とトプラシンの2種類に減らして眼帯の隙間から投与。肝臓に腫瘍があり、肝機能が低下しているブラッキーにはステロイド系の強い薬は選べない、そう判断いただいた治療法です。(後で聞いたのですが、眼が白濁色になっていったのは、眼が溶けていたとのこと。。。)
ところが一昨日の夜、横に添い寝をしてやると、僕の首にアゴをのっけて遊んできたブラッキー。これが楽しくてしょーがないようで、とても嬉しそうな表情で何度も何度もアゴをのっけてくるものだから、ついつい30分ほどされるがままにしていたら、気付けばほどけた左眼の眼帯・・・。眼を、左眼を、開けながら笑っているではないか。。。
「少なくとも10日間は、眼帯生活。がんばりましょう」そうおっしゃった先生の言葉を胸にかかえて、昨日、再び病院に駆け込んで、新しい眼帯を施してもらいました。
「でも、6日くらいしか経ってないのに、確実に良くなってますね。眼帯効果があってよかったです」
そうおっしゃっていただき、ほっと胸をなでおろしたのでした。
そして、今日もこれから日帰り入院をしているブラッキーを迎えにいくところ。
しばらくは、アゴをのっける遊びはタブーだね、ブラッキー。
PS
犬の雑誌「WAN」7月号のコーギー特集で、ブラッキーの介護生活が紹介されました。(6/14発売=2007年7月号)→こちら